43歳の初出産。約17時間後で産まれました

出産予定日6日前の朝4時30分ごろから、なんとなくお腹がズキズキ。
「痛い…? これは陣痛かも…」と事前にダウンロードしておいた陣痛アプリを起動して、間隔を記録し始めました。
陣痛を経験するまで陣痛についてあまり知らなかったのですが、ずっと痛いわけではないんですね…。
どんなに痛みが強くなっても、痛みが落ち着く瞬間があることが、本当にありがたかったです。
約17時間の陣痛に耐えて、出産に至った経緯を紹介します。

午前4時30分から陣痛開始

午前4時30分ごろから始まった陣痛は、最初は20~30分間隔で起こり、まったく同じではありませんが強い生理痛のような痛みが30秒~1分程度続きました。
まだまだ耐えられる痛みだったので、目をじっとつぶって痛みをやり過ごしていました。

痛みに耐えること、陣痛アプリを記録することに集中しており、いつの間にか時間が過ぎていきました。

午前9時、10~15分間隔の陣痛

産婦人科が始まる午前9時には、陣痛は10~15分間隔になっていました。
痛みは強くなってきていたものの、夫と話をする余裕はあり、陣痛らしきものが始まったことを産婦人科に電話で連絡。
「陣痛の間隔が2~3分くらいになってから産婦人科に来てください」との指示を受け、大きなクッションに顔を押し付けて痛みに耐える時間に戻ります。

産婦人科の先生からは、「高齢だから産道が固いね。難産になりそうだから、陣痛の間隔が5分。いや、2~3分くらいになってから病院に来て」と言われていました。
その言葉を思い出し、先の長さを思って悲壮な気持ちになったものです。

午後1時、3~5分間隔で産婦人科へ

午後1時くらいに陣痛が3~5分間隔になってきて、痛みがあるときは、ぎゅっと強く目をつぶり、うずくまり、歯を食いしばって話もできないほどに…。
「これ以上は耐えられないっっ」と泣きそうになりながら産婦人科へ電話すると、先生の許可が出て、病院に行くことになりました。

金曜日の朝方から陣痛が始まったのですが、夫は有給休暇を取得してくれて、車で20分かかる産婦人科まで送ってくれました。

入院に持って行った荷物はこちら↓
出産時の入院、持っていく物は?

車の中では後部座席で横になり、3~5分間隔で来る陣痛にひたすら耐えていました。
夫が仕事に行っている間に陣痛があった場合、タクシーを呼ぶつもりで電話番号をメモしていました。
今思えば、「あの痛みに耐えながら、タクシー代を払うなんて…」と想像するだけで怖ろしいです。

午後2時、子宮口3㎝

産婦人科に着いたら、途中途中で痛みにうずくまりながら、助産師さんに付き添われて個室へ入室。入院のために持ち込んだ荷物を置いた後、分娩台に移動して先生の診察を受けます。

時間は午後2時ごろ。
「子宮口は3㎝。産まれるのは、明日の朝くらいかな」と言われます。
「あと15時間以上も耐えるの!?」と絶望的な気持ちに…。
「次の診察は、19時ごろね」と個室に戻され、ひたすら痛みに耐える時間が続きます。トイレは個室内にありますが、10歩を移動して用を足すのが本当に辛かったものです。

朝から何も食べていなかったので、助産師さんが「食事をした方がよい」と昼食を用意してくれましたが、数分おきにくる痛みでほとんど食べれませんでした。

午後7時、子宮口8㎝

個室のベッドにぎゅっと丸まり、ひとりで痛みに耐えること4~5時間。
とても長い時間でしたが、思い返してみるとほとんど記憶がない…。

助産師さんが呼びにきてくれて、2度目の診察となりました。
このころになると分娩台へ移動するのも、数歩歩いてうずくまり、痛みがひいたら歩いてまたうずくまり…と、最初の3倍くらいの時間がかかりました。

子宮口は8㎝まで開いてきたけど、このままではまだまだ時間がかかる。
分娩台では赤ちゃんの心拍も測ってくれていましたが、あまり芳しくなかったよう…。
「赤ちゃんの心拍が弱ってきているから、陣痛促進剤を使って今日中に産ませてあげるよ」と先生が事もなげにおっしゃいます。

午後9時、出産へ

陣痛促進剤を点滴され、出産直前まで先生は退場。
そのまま分娩台で襲い来る痛みに耐えながら、「旦那さんは立ち会うんだよね? 連絡して!」と助産師さんに携帯を渡されて、息も絶え絶えになりながら夫に電話をし…。(数十分後、夫は病院に到着)。
分娩台の横の手すりを握りしめて痛みに耐えること約1時間、先生がテンション高くやってきてクライマックスへ!

先生「他の産婦人科だったら帝王切開にするところを、今日中に産ませてあげるんだからあなたラッキーだよ」
私「ううっっ…」(そ…そうなんですか…)

先生「じゃあ、今からいきんで~!」
私「ちょ…ちょ…と、待って…く…ださ…い…」(今、痛すぎて、ムリ…)
私「うううううう~~~ん!!!」
先生「もうちょっとっっ! 」
みたいな会話を数回繰り返しながら初めての出産は進み、赤ちゃんが生まれる直前に会陰を切開。

先生「あと1回いきんだらで出てくるよ! 旦那さん、カメラ構えて!」
私「うううううう~~~ん!!!」
赤ちゃん「おぎゃあ~っ」

いきみ始めてから、10分程度で出産に至りました。
赤ちゃんがささやかに泣いてくれたときは、本当にほっとしました。

おわりに

会陰を縫合してもらい(ちくちく痛い…)、出産は終了。
出産後は手足が冷え、1時間以上ブルブルと震えが止まりませんでしたが、陣痛の痛みから解放されてやりきった感でいっぱいでした。

陣痛を感じてから約17時間、思い返してみるとひどく長いようで短い出産の時間でした。(つわりの方がしんどかったような気もします)。
これも先生のおかげ…。
無事に出産させてもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。