高齢出産は「流産しやすい」「ダウン症の子どもが生まれやすい」など、言葉でしか認識していなかったリスクが、妊娠によってドドンと目の前に立ちはだかる。
42歳で初妊娠はうれしい…、けれどいろいろ不安。
不安を少しでも減らすため、夫婦で話し合い、産婦人科の先生にも意見を伺い、
いざ大きな病院へ!
NIPT(出生前診断)の内容や検査費用を、経験を踏まえてお伝えします。
NIPT(出生前診断)で何がわかる?
NIPT(出生前診断)は、母体の血液を採取して、赤ちゃんが生まれつき染色体異常を持っていないかなどを調べる検査です。
主に「21トリソミー(ダウン症候群)」「18トリソミー(エドワーズ症候群)」「13トリソミー(パトウ症候群)」の可能性がわかります。
一般的に35歳以上の妊婦が対象で、羊水検査よりもリスクが少ない検査として知られています。
- 高年齢の妊婦
- 染色体異常症に罹患した児を妊娠した既往を有する場合
- 胎児超音波・母体血清マーカー検査で、胎児染色体異常の可能性のある場合
- 夫婦いずれかがロバートソン型転座保因者で、13・21トリソミー児を出産する可能性のある場合
何かしらの病気を持って生まれてくる赤ちゃんは、全出生の3~5%だそう。
その中の約25%が染色体異常が原因で、「21トリソミー」「18トリソミー」「13トリソミー」が特に頻度が高いそうです。
ダウン症候群…知的障がいや小頭症、低身長など。平均寿命は約50~60歳。
エドワーズ症候群…出生時低身長や先天性心疾患、小頭症など。1年生存率は10%程度。
パトウ症候群…小頭症や頭皮欠損、頭蓋骨部分欠損など。平均寿命は約3~4カ月。
ダウン症の年齢別陽性率
43歳で出産した私の場合、「21トリソミー(ダウン症)」の発生頻度は「1/50」。
採血して結果が出るまでの時間は、本当に長く感じました。
母体年齢 | ダウン症の頻度 |
20歳 | 1/1667 |
25歳 | 1/1250 |
30歳 | 1/952 |
35歳 | 1/385 |
37歳 | 1/243 |
39歳 | 1/147 |
41歳 | 1/86 |
43歳 | 1/50 |
45歳 | 1/29 |
NIPT(出生前診断)の内容
NIPT(出生前診断)は、平日3回(陰性の場合)の受診が必要でした。
血液検査は、妊娠10~15週(12~14週を推奨)に行います。
持ち物は、母子手帳や遺伝子カウンセリング後の説明同意書(夫婦のサイン付)などです。
- 初診
- 遺伝カウンセリング・採血
- 結果説明
具体的には…
1. 初診
NIPT(出生前診断)の簡単な説明を受けて、2回目の遺伝カウンセリングと検査を予約。
遺伝カウンセリングには「なるべく夫婦で来るように」とのことで、夫が仕事を休める日を選択。
2. 遺伝カウンセリングと採血
妊娠12週~14週に夫婦で受診。
検査の目的や内容についての説明を夫婦で受けた後に採血をし、
結果説明を受ける日を予約。
3. 結果説明(検査の2週間後)
結果を書面で受け取る。
「陽性の場合は、結果説明日の前日または前々日に電話で連絡します」と言われていたので、前日までは本当にどきどきしていました。
結果は陰性。
陰性であれば、99.9%以上の確率で赤ちゃんは対象疾患ではないそうです。
結果が陽性の場合
NIPT(出生前診断)は確定診断ではないため、
陽性の場合は「羊水検査(妊娠16週以降)」を受ける必要があると説明されました。
例えば、21トリソミーで陽性の診断(ダウン症候群)が出た場合、
赤ちゃんがダウン症候群である確率は、35歳の妊婦さんで約85%とのこと。
13トリソミーや18トリソミーの陽性的中率は、21トリソミーよりも下がるそうです。
NIPT(出生前診断)の費用
NIPT(出生前診断)には、最終的に約13万円かかりました。
金額の内訳は、以下です。
- 初診 … 約6,000円
- 遺伝カウンセリング・採血 … 約11万円
- 結果説明 …約1万2,000円
さいごに
私は陰性の結果を得ることができ、それ以降は比較的安心して妊娠期間を過ごすことができました。
費用はかかりましたが、NIPT(出生前診断)を受けてよかったです。
30代後半~40代で出産をする人は、1度検討してみてもよいのではないでしょうか。